THORNY PATH


Odai

恋人達の選択



目覚めるべきか夢見るべきか

Our vain wish. (〜1990)




 凛々しい人だった。
 どんなに財力があったとしても。
 どんなに権力や地位があったとしても。
 決して自分を曲げずに己の道を歩く人。
 その姿勢に……惹かれないわけがなかった。



 幸せだった。
 あの人が私を見て、愛しいエンジェルに微笑を向けられて。



「幸せです」


 私の言葉にあの人は自分もだと笑う。


「まるで夢のようだ」


 心休まるときなど無いと思っていただけに、実感が篭っていた。



「夢でなければいいのに」
「ずっと続く夢であれば良かったのに」


 ぽつりと零す互いの言葉。
 だけどそれを、実現させようという言葉は出なかった。






 解っていたから。
 私もあの人も。
 互いに行く道を定めていたからこそ、いつか必ず……別れなければならないのだと。






 そしてその別れは愛しいエンジェルと幼馴染によって告げられた。
 しかもその別れは……思いもしなかったもの。


「ごめんなさい」


 エンジェルが涙を零す。
 私はそっと手を伸ばして頭を撫でた。







見続けたかった

でも現実は覚めるしかなく