Odai天秤の上の正義あなたの覚悟は揺らがないかThe fear of the battlefield. (1980年代)
「正義なんて安っぽい言葉ですね」 男とも女とも使わない人間が嗤う。 「今も昔も正義なんて言うのは自分の国の利益を護りたいエゴを隠すための言葉です」 漆黒の目が細める。 「私に正義なんてありません」 「じゃあ、何のために私達を倒す!」 突然乗り込んだこの子供はあっという間に私達を殺していった。 今残っているのは……私だけだ。 「許せないんですよね。そうやって正義と言う名目で村を潰して何もしていない住民を殺すなんて」 「ここは戦場だ!」 「なら起こした人間達のみで勝手にやってください」 子供は嗤う。 やけに…美しい笑みを。 「それにここが戦場なら…殺される覚悟をきちんと持っていますよね」 嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う 子供の姿をした化け物が……嗤う。 「この化け物がぁぁあああああ」 ホルダーから引き抜いた銃の引き金を引く。 発射と……澄んだ音。 目の前の光景が…信じられない。 「う、そだ」 「化け物…それは当たりですよ」 二つに割れた弾。 子供は何でもないように嗤い続けている。 ズ …ボトン 「あああああああああああああああああああああああああ!!」 熱い。 目の前が…黒く赤く塗りつぶされる。 何だ何だ何だこれは!! 「――さようなら」 そんな子供の声が聞こえた気がした。 紅が広がる場所から抜け出すと遠い所から聞こえる爆撃音。 「正義なんかで誤魔化すからそんな決意しか持てないと思うんですけどね」 その正義は『その国』の正義だ。 『その国』の利益だ。 「その為にお偉いさんが直接出てきて戦えばいいんですよ」 一番の被害者は何も知らずに巻き込まれる人達だ。 「戦争なんて馬鹿馬鹿しいですね」 だがそれを利用しているのはこちらも同じ。 剣の道を究めるために自分はここにいる。 強く……大切な人を護れるようになるために。 「その人達を護る為なら…正義なんていりません」 そう呟いて…嗤った。 大切な人以外を失う覚悟は
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