Odai捩れた運命の輪繋がっているのに届かない?The succession that was polluted. (1990)
刃が通る。 ――はずだった。 視界が赤く染まり、びちゃりと水音。 呆然とする目の前で失われていく大切な命。 そしてそれを満足そうに見つめる奪うもの。 (失う) このままでは奪われてしまう。 大切なもの全てを――今奪っている存在に。 (嫌だ!!) 宙に舞う二つのもの。 予想外な光景と、追ってくる感覚に奪っていたものは目を見開き、嗤う。 「……化け物の子は化け物か」 感心したような声。 だが、ただ殺意の込めた目をむけたまま地を蹴る。 「返してもらうぞ!!」 流れるままに手にある刃を奪うものへ向ける。 だが奪うものは悠然と嗤い、 パン!! 銃声が響き右肩に赤い花。 その衝撃にバランスを崩し、刃は届かない。 「惜しいな」 遠く聞こえる声。 顔を上げるといつのまにか移動している奪うもの。 「貴方にはいらないものだろう!!」 「いるさ。好敵手など滅多にない。それに……これで完成する」 「っ!!」 それで意味を悟り、慌てて止めようと膝に力を入れる。 だが再び銃声と共に足が崩れる。 それでも悪あがき程度に手を伸ばすが無残に響く、哄笑。 「貰っていくぞ。新たなるクリムゾン・ファングよ」 孫をよろしくと告げ、姿を消す。 それに見送ることしか出来なかった悔しさに、ただただ己の手の中にあるものを強く握り締めた。 繋がっていないのなら繋げて見せる。
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