Main君につながるXYZ
シン捜査官とスピードルとの銃談議。 (1998) シンは基本的に銃はあまり好きではありません。 力ないものが身を護るのには適しているのは解っていますが、やりようによっては殺す重さを感じられず軽々しく命も奪える代物だから。 なのでシンは憚らず、銃は好きではないと公言しています。 捜査官になってかあは刀をもてなかったので、一応銃は所持していました。 プライベートでは銃を持ちません。 ただし、師から叩き込まれた暗器は常に所持しています。 「好きじゃないって、言ってたよな」 「言ったね」 さらりと答えられ、スピードルは溜め息を一つ。 「…だったら何でこんなに命中率いいんだ」 前々から銃について詳しいとは思っていた。 だがまさか、そこまで扱えるとは思わなかった。 それにシンはきょとんとした後、悪戯っぽく笑う。 「確かに好きじゃないって言ったけど、苦手だとか扱えないとは言ってないよ」 「…さっさと言え」 軽く小突かれる頭。 叩かれた場所を軽く手で撫でながら、銃をホルダーにしまう。 「その対処法を見つけるためにそれについて詳しく知れ、て教えられていたからね。…銃火器については徹底的に叩き込まれたことがあるんだ」 「…お前の兄…じゃないよな」 前に、名前のシンは日本の名前で、グリッソムの性は16の時に養子に入ったからだと教えられた。 家族…特に彼の兄はこの道に進んでいれば必ず聞いたことのある有名な人で、根からの研究者のはずだ。 「うん。私の元後見人。…と言っても実際に扱い方を教えてくれたのは海兵隊の人だけど」 連れて行かれた先に出会った人は師とは戦友と言える人で、無茶なことを言う奴だなと怯みもせずにむしろ師を睨みつけていた。 厳しいけど優しく、決して信念を曲げない人だった。 「でも扱えても好きじゃない。出来る限り使わないことを祈るよ」 「…まあな」 自身もあまり好まないスピードルもそれに同意した。 あまり銃は好きじゃないもの同士。 だがシンは自分の命と仲間の命を護るためにも銃の手入れは定期的にしています。 ただ、ティムは銃の手入れをしないので、全く作動せずに危ない目にあいそうになった時はシンは思いっきり怒りました。 作動しない銃。 分解したら手入れは一切していないことが一目で解る。 「…ティム」 絶対零度の笑顔。 一気に周囲の気温が低下したのは気のせいではない。 その証拠に他のスタッフは早々に避難している。 思わずスピードルの視線が逸れるが、すいっと下から伸びた手がスピードルの頬を包み込み正面を向かされる。 そして、覗き込まれる漆黒の目が真っ直ぐ射抜く。 「自殺願望あったの?」 「…ある訳ないだろ」 「そうだね。…でも、ティムの身を護るためのものでもあるんだからきちんと手入れして」 ね? 笑顔で首を傾げられる様は美しいが、叩きつけてくる冷気にスピードルは必死に頷く。 それでそっと手を離すと一歩下がる。 「…次やったら場所関係なく泣いてやる」 「…それは勘弁してくれ」 その顔で泣かれたら注目と非難は間違いない。 スピードルは心底嫌そうな顔で告げると、シンは少し可笑しそうに笑った。 (Title:SBY) |